今回はDCECガヴァネスのひとりJasmineが、英語を学習する時に重要な事について、アメリカで人気の漫画、ザ・シンプソンズに出てくるアプを例にあげて語ってくれました。
「ベルカム トゥ クイック マート」 アメリカで人気の漫画、ザ・シンプソンズに出てくるアプが言います。アプはインド出身で、カルテック(カルカッタ科学技術大学)を卒業しているのですが、コンビニ経営者なのです。そしてホーマー・シンプソンの娘、リサの助けで市民権テストに受かるまでは彼は密入国者でした。
ここ数年、アプのとてもきついインド訛りのアクセントと、特徴的なインド人の行動がアメリカの視聴者の心を掴んで離しません。
カナダとアメリカでは、セブンイレブンはアプの人気にあやかっていくつかのお店の名前をKwik-E Martに変えたほどです。
このことから、あなたがザ・シンプソンズショーを見たことがなかったとしてもアプがどれだけ人気かわかるでしょ。
で、アプに関してなんだというの?
英語学習に関して彼は何を教えてくれているのでしょうか?
そうですね、私みたいな英語の教師や英語学習者に対して、アプは二つの強烈なメッセージもしくはレッスンをもたらしてくれます。
最初のメッセージは、英語はアメリカ人、イギリス人、オーストラリア人やニュージーランド人(一般的にインナーサークルの国々などと言われますが)だけのものではないということ。アプのインド訛りの英語は、しばしばヒングリッシュなどとも言われますが、アメリカの視聴者だけでなく世界中の視聴者に対して充分効果的に彼の人柄を伝えています。このことから、多くのTESOL(他言語を話す人に英語を教える資格)専門家も言っているように流暢な英語使いになるためにアメリカ英語やイギリス英語を話す必要はないということがわかります。
急激なグローバリゼーションの進展に伴い、英語はもはやインナーサークルの国々だけのものではなく国際語になっているのです。
したがって、私たちが英語を学ぼうとするのは、アメリカ人やイギリス人だけと会話しようというのではなく、世界中の人と会話をするためなのです。英語学習者はインナーサークルの人たちよりもそれ以外の国、もっと幅広い人たちと話す機会のほうが多いでしょう。実際インナーサークルの英語を話す人達の人口は、英語を話す人の1/3似すぎません。一方、外国語で上手にコミュニケーションできるということは、その流暢さばかりでなく、ネイティブスピーカーの文化を理解しているかどうか、それはアプの次のレッスンでもあるのですが、で測られます。
シンプソンズショーでのアプは、アメリカ文化の価値観や基準を知り尽くしてはいません。実際彼はまだまだです。あるエピソードで、アプはアメリカ人になろうとにせの出生証明書を買ったのですが、自分の出生を否定することに罪悪感を感じ計画を中止しました。
このエピソードは英語学習者に対してまた別の重要なメッセージを提供しています。それは、流暢に英語を話せるようになるため、ネイティブスピーカーの文化的価値観、基準を自分の中に取り込む必要はないということ。
言葉と文化は非常に密接な関係にあるので文化を理解することは言葉を話すことに役に立ちます。しかし、アプが教えてくれたように、英語を自由に話せるようになるために、あなたがアメリカ人になる必要はないし、心情や価値観を受け入れる必要もありません。
多くの英語が自由に話せる学生はイントネーションやアクセントを気にします。
また、ある人達は英語を話す人達の文化に同化することに困難さを感じるため、適切な英語を話せないのではないかと心配します。
でも、それが何?
英語は言語であり、コミュニケーションの道具です。話すことができる、あるいは言いたいことを伝えることが出来さえすればいいのです。アプをみて学びましょう。私たち、英語の教師と学習者は、流暢にしゃべれるということがたった一つのゴールではないことを理解しなければなりません。私たちの目指すところは、世界の他の場所から来た人と話す道具として英語を捉えることです。だから、私たちは英語や米語を完璧にすることに時間を使いすぎるのではなく、グローバルに対応出来る能力を身につけることに力を入れるほうがいいでしょう。私たちは、自分の文化との違いに関わらず、他の文化を理解し受け入れる柔軟な考え方を持たなければならないでしょう。
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